2021年 2月 23日
ギグワーカー
ギグワーカーとは、企業や組織に所属せず、インターネットなどを通じて単発の仕事を請け負う方のことをいいます。
先日、イギリスの最高裁は、アメリカの大手配車サービス「ウーバー・テクノロジー」の運転手を、個人事業主ではなく同社の従業員であるとした判決を出しました。
最高裁は、運転手が「会社が設定した料金、運行ルート、運転手評価システムなどを利用して働いている。従属、依存の関係である。」という指摘をしています。
日本では、ウーバーグループの料理宅配「ウーバー・イーツ」の方が知られています。
配達中の事故が多く、複数の配達員によって労働組合が結成されたものの、同社は「配達員は労働組合法上の労働者ではない」として団体交渉に応じないため、いまも労災保険が適用されていません。
ギグワーカーを利用した経済の仕組みを「ギグエコノミー」といいます。
世界ではすでに普及していて、配車サービスのUber、民泊・宿泊施設のAirbnb(エアビーアンドビー)、作業代行のTaskRabbit(タスクラビット)が有名です。
働く方は、自分の意思で自由に仕事を選択することができますが、疎外感や前述したように仲介企業に対する権利主張ができにくい構造でもあります。
イギリス最高裁の判決は、ギグエコノミーの仕組みに、少なからず一石を投じたことになります。(本)
DATE: 2021. 2. 23.